一口にSEの仕事内容といっても、それは非常に幅広いものである。ヒアリングを通してクライアントの要望を把握し、システムの仕様を設計する。そしてその設計に基づいてシステムを構築するのだ。さらに、構築されたシステムを安定稼働させるための保守・運用もSEの大切な仕事である。いずれにしても、システムというサービスのあらゆる場面に関わることが、SEの役割といっても良いだろう。
設計の仕事とは、システムの大まかな方針を踏まえて、より細かな内容を詰めていくものである。設計には基本設計と詳細設計の2つに分類される。基本設計とは、システム全般の仕様の枠組みを決めていく作業のことだ。詳細設計とは、サーバーの設定値や導入するソフトウェアの設計などを担当することである。設計ではクライアントと何度も打ち合わせを行い、システムの内容を詰めていく必要がある。そのため、システムの知識以外にもコミュニケーション能力が求められる。
構築の仕事はPGが担当することが多いが、プロジェクト等によってはSEが行うこともある。その場合は、サーバーやネットワーク機器の設定やソフトウェアのインストールなど、様々な作業を担当する。さらに、構築したシステムが仕様通りに動作するかのテストも行わなければならない。スケジュールに沿って作業を行わなければならないため、調節能力が求められる。さらに構築手順書や動作確認手順書などのマニュアル作成も大切な仕事の1つである。保守・運用では、定期メンテナンス作業や障害監視やトラブル対応などの作業がある。マニュアルに沿って作業を行うことが多い点が大きな特徴だ。